自分には個性がない。自分の個性ってなんだろう?
そう悩むのはどういうときでしょう。就職の面接やビジネスの場で自分をアピールしたいとき、今いる環境に自分が合わなくて行きづまりを感じたとき、組織の中でメンバーの個性を把握し教育に生かしたいときなど、さまざまな場で個性を考える必要がありますね。

しかし、個性がないと悩む人の多くが実は個性を勘違いしています。
今回は、自分のオリジナル、個性について深く掘り下げて考えてみましょう。

個性とは一体なに?

個性とは、一体何なのか。他人の個性はなんとなくわかっても自分の個性がわからなかったり、個性がわからなくても「個性的」という言葉に憧れを持ったり、じゃあ自分はどうなの?というところは自分ではわかりにくいもの。では、本質的な「個性」とは何なのでしょうか。

個性ってなんだろう?

個性とは、「自分だけがもともと持っている唯一の特性」です。これは、他人と比べてみないとわかりません。他人と比べることで自分だけが持っているものなのか、他人も持っているものなのか、浮き彫りになります。

さらに、「もともと持っているもの」なので、自分で作ろうとしても作れるものではありません。「すでにそうなってしまっているもの」なのです。

どうすれば個性を作り出せるか悩んでいる人は、まず今の時点で自分が持っているものに注目しなければなりません。自分の個性を知りたい人は、まずないものねだり、ないものに注目してそこからスタートする事をやめましょう。

占いや性格診断は「自分オリジナル」ではない

占いや性格診断のようなもので自分の個性や性格を探ろうとする人は多く、占いで一喜一憂する人もいるでしょう。これらは「自分のオリジナルである個性」ではありません。なぜならこれらのものの多くは「統計学」で、統計的なデータに基づいたものだからです。

単に高い確率でそのような傾向を示す、というものなので、一見するととても当たっていて、そのように振る舞うとうまくいくように思いがちに。ですが、「そのような気になる」だけで、本質的に個性を反映していないので、「そこからはみ出す自分」を無視することになります。

類型化と個別化はどちらが圧倒的成果を出せるのか

占いや性格診断などは統計学に基づいた類型化です。同じ生年月日の人が世界中に何人いるでしょう。その人たちは、同じようなことをして、同じようなものだけを好み、同じ人生を歩みますか?違いますね。

例えばエニアグラムは生年月日から9つに、個性心理学は60に分類します。いろいろな要素を組み合わせて数百のパターンになったとしても、日本の人口1億数千万人をその数の分類で考えるのは、無理があります。
占いや性格診断が全てダメなものだという事を言っているわけではありません。行動の指針としてたまに活用するくらいであれば、ある程度の成果を上げることができるでしょう。

しかし、全ての自分を正確に反映はしていないので、成果は「ある程度」止まりです。自分しか持っていないオリジナルの個性に注目した方が、もちろん何倍も成果を上げることができる可能性があります。他の人が真似できないものだからです。それが個別化です。

「個性に注目する」とはどういうことか?

「個性に注目する」ということは、今すでに自分の中にあるものに注目する、ということです。自分の中にないものには、注目しません。
人が羨ましいなと思うことはありますが、同じように自分にも人から羨ましがられる個性が必ずあるはずです。その中で自分では自覚で自覚しにくい「強み」についてご紹介します。

個性の中で最も成果が出せるものが「強み」

強みとは、どういうものなのでしょうか。

強みは、特に訓練したこともなく意識をしているわけでもないのに、他人よりも大きな成果が取れてしまう特質を指します。

引用:https://tsuyomisoken.com/tsuyomi/
強みとは-

もともと自分だけが持っていて人よりも成果が出せるものが強みなので、「強み」は自分のオリジナルのもの、すなわち個性です。同じようにできる人でも、強みの種類や使い方は違います。

自分ではごくごく当たり前と思っていることが、自分の個性なのです。
強みが他の人と比べて突出しるものなら自分でも自覚があるのではないかと思う方もいるかもしれませんが、強みをすごいねと褒められたとしても、自分では否定してしまい「強み」という自覚は生まれません。

それほど「自分なら当たり前にできること」が「強み」なのです。できて当たり前なので、指摘されても「はぁ?何を言っているの?そんなの当たり前でしょ!」となるのです。

また、息をするようにできてしまうので、ストレスがありません。達成感も生まれません。このことも、自分では自覚しにくい要因でしょう。
「個性がない」と悩む人は強みだからゆえに単純に気がついていない、自分に目が向いていないということになります。

どうして「強み」に注目するのか?

強みに注目する理由は、どういう人生を生きるか、ということです。

自分の『強み』を知り、『強み』を生かす生活や仕事を行うと、自分らしく生きる、自分なりの幸せや成功を手にいれることができるようになるからです。

引用:https://tsuyomisoken.com/tsuyomi/chapter1/tsuyomigainen/#1-1
1-1. なぜ強みを知るのが大事なのか?

自分なりの、というところがポイントです。世間一般的な幸せではありません。成功し、お金を手に入れたらそれで幸せですか?
自分らしく、本来の自分で生きるには、自分の個性というものに注目せざるを得ません。ここでよく勘違いされるのが、「能力」です。「能力」を簡単に説明しましょう。

「能力」は、後天的に「できるようになったこと」。
外の世界(会社や学校など)に適用するためや、自分をうまく運ぶために、身につける物事です。努力や訓練によってできるように「なる」ことです。

引用:https://tsuyomisoken.com/tsuyomi/chapter1/tsuyomigainen/#1-2
1-2. 強みとは?

能力は、社会に適合しやすいように自分で身につけたことなので、最初から持っているものではないですし、努力で身につけているので自分のオリジナルではありません。それでももちろん成果は出ますが、本来の自分かどうかと考えると、本来の自分とは違う自分です。それは最初から自分が持っていなかったものを努力で獲得しているので、始まりがないものねだりだからです。

能力よりも簡単に成果が出せて自分しか持っていない武器、すなわち強みに注目することで、他の人にはない個性を知り、生かすことができるでしょう。個性を大切に、個性を生かした人生とは、強みを生かした人生とも言えるのです。

まとめ

「あなたはこういう人です」というタイプ分け診断(類型化)は、自分でもそんな気がするしそう言われたからそうである、と簡単に結論に至ることができます。非常に楽な方法で、見たくない自分から目をそらすことも可能です。でもそれでは自分の個性を生しているとは言えません。

そう言われてそのように振る舞うのは、それ以外の自分を無視してしまっていますね。それは非常にもったいないことです。

こうした類型化ではなく自分の個性である強みに注目して、「自分らしく生きる」とは自分にとってどういうことなのか、真剣に考えてみてはいかがでしょうか。

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